Something for Structural Engineering

建築土木の構造工学と,その周辺

卒論生・修論生向け論文等検索

インターネットで論文などの資料を検索するときのテクニック的なメモです。建築系の学科・専攻で卒論や修論を書く学生の方々に参考にしていただければ幸いです。なお、ここに記すものは全て私個人が行っている検索方法の一部であり、それらを実行したのに目的の資料が見つからなくても責任は持ちません。


検索するということ
ggrksなどと言われるように、インターネットの検索サイトに適当に単語を入れてEnterを押せばたくさんのそれらしきものが目の前に現れます。ここで大事なのは「適当に単語を入れ」と「たくさんのそれらしきもの」です。検索というのは、あなた自身の語彙力と判断力で得られる結果は雲泥の差になります。
語彙力の高い人は、例えば、一つの事象に対して色んな言葉を使って多方面から調べることが出来ます。また、目の前に現れた検索結果の中から欲しいものを取捨選択するのはあなた自身です。つまり、単純に「検索すれば何の苦労もなく欲しい情報が得られる」というのは間違いです。まずは語彙力を身につけましょう。何かしらの文章を読むなり、友達と話すなどすれば徐々に身に付きます。



論文検索サイト
論文に関してはまずCiNiiで検索します。基本的にこのサイトで大量の論文が見つかります。ただし、本文未公開の場合があるので、その時は論文集タイトルと発行日や巻号などをメモして、所蔵していそうな図書館や研究室などへ行って閲覧・コピーをさせてもらいましょう。
また、論文検索サイトは他にもあります。いくつか挙げますが、学部生にはあまり必要ないと思います。

ここでお気づきかもしれませんが、ログインが必要なものがあります。これはアカウントが必要というよりも、大学のインターネット回線を使えばログイン不要の場合が多いです。大学がそのサイトと契約していることがあります。
所属大学がどのような検索サイトと契約しているかは、おそらく附属図書館のサイトに掲載されているのではないかと思います。学生の特権を存分に使いましょう。


また、学会などが独自サイトで公開している場合もあります。例えばこことかこことか。学会や協会などは無数にあるので、興味のある分野は色々探してみるといいでしょう。


※追記
CiNiiにおいて建築学会が著作権を有する一部の論文が有料となりました。
大学によっては法人契約(?)をしているところもあるので、大学のサーバーを介せば個人的な金銭負担なしに見られるものもありますが、基本的には建築学会HP上で学会会員向けのサービスとなるので、学会に入会するか論文集を購読している先生や先輩などにお願いしましょう。



書籍検索サイト
欲しい書籍が決まっているなら単純にamazon等で良いと思います。物凄く古い文献を当たりたい場合や、既に絶版になっている場合は、日本の古本屋で探します。欲しい書籍が決まっていない場合は、インターネットに頼るよりも、書店に出向いて本の中身を見て買うか、先輩などに助言してもらいましょう。
国会図書館を利用することもオススメします。



欲しい(気がする)文献が見つかってからが大事です
論文なり書籍なり、欲しいものが数件見つかって読み終わったら、その資料の中にある(たいていは末尾)参考文献の欄をしっかり見ましょう。いま読んで得られた情報よりも、より詳しく書いてある可能性が高いので、少し疑問に思った箇所があったらそちらも探してみましょう。
また、その資料の著者が他に書いている文献にも何かヒントがあるかもしれません。



日にちをあけてもう一度検索する
資料を読んだり、検索したりするうちに、自然と語彙力や新たな視点が身に付きます。なので、「以前探したけど見つからなかったな」という文献は思い出したころにもう一度探してみるとあっさり見つかったりします。思い出したころっていつなのって話もありますが、それは人それぞれです。私の場合は、全然違うことに夢中になってその熱も冷めたころです。



どうしても見つけられない時
どう検索しても、どれだけ日にちをあけても欲しいものが見つからない場合は、友達もしくは先輩に検索してもらいましょう。自分の希望を的確に伝えることが大事です。それぞれ持っている語彙は全く違うので、もしかしたら見つかるかもしれません。もちろん、誰かにお願いする場合は感謝の気持ちを忘れないようにしましょう。また、誰かに検索を頼まれたら、快く引き受けてあげましょう。




そんなわけで論文を書こうとしている皆さん、良い卒論や修論を書いてくださいね。