Something for Structural Engineering

建築土木の構造工学と,その周辺

建築の理(ことわり) 難波和彦における技術と歴史

建築の理(ことわり)  難波和彦における技術と歴史 (-)

建築の理(ことわり)  難波和彦における技術と歴史 (-)

難波和彦氏の退官記念に出版されたもの。
実作を作り続け、協働してきた佐々木氏・石山氏・鈴木氏を迎えてまとめられている。
副題である「技術と歴史」というのは、デザイン・構造・教育という各軸に対して語られており、難波氏の活動が散りばめられている。
寄稿した全員が教育者であり、設計者であるという点が、私の興味をそそられるポイント。


少し引用させていただく。
『技術=工学はその時代の歴史的制約を大きく受けているにも関わらず、これまでは歴史的にとらえられてきませんでした。現代の工学的研究では依然として歴史的な視点が排除されています。一方、建築史学は工学と独立した文化的ジャンルと考えられてきたために、建築・都市を現実につくり上げる技術を歴史的にとらえる視点を持ちませんでした。(中略)近代建築を歴史的に位置づけるには技術的=工学的な視点が不可欠なはずです』
今まさに私が考えていたこと。タイムリー。