Something for Structural Engineering

建築土木の構造工学と,その周辺

新潟県中越沖地震

yukarchi2007-07-25
構造を学ぶ者として、悉皆調査に行ってきた。

無傷のものから崩壊しているものまで約140戸を2日間かけて調査した。




生の地震の現場を見たのは今回が初めてである。

写真と喋り担当で住宅街を調査し、住民の方ともお話してきた。

住民の皆さんはかなり前向きに行動していて、「毎日庭先でBBQよ」と冗談交じりに話してくれた人、揺れたときの状況を細かく話してくれた人、暑そうにしてる私たちに向かって「お疲れ様です〜」と労いの言葉をかけてくれた人・・・

何がそうさせているのだろうか。。



私はまだ第3者としてしか地震に向き合っていないようだ。

いつ起こるか分からない大地震にはまだ向き合っていないようだ。



しっかりした構造設計で自邸は無事でも近隣の住居が倒れ掛かってきたら危険度はかなり上がり、自分の手ではどうしようもないのが現実だ。

今回もそんなものが多く見られた。

避難して隣の建物を壊すのを待つしかないようである。



また住民は、こうやって調査をしている人は皆専門家だと思っているようだ。

たとえ学生でも・・・

そりゃそうだ。

なのでどうしたらいいんだ、と何度も聞かれ、分かる範囲で答えたが、答えられないことがいっぱいあり、申し訳ないことをしたなぁと反省している。

まだまだ学ぶことは多い。

未熟者である。



地震から1週間が過ぎ、道はほとんど復旧していたようだった。

しかし民家はまだどうしようもないといった状況だった。

今までの経験と教訓があっても、突然の出来事は避けられない。